不動産を所有していても、毎日管理をするのは大変で、なかなか細部まで手が届かないことがあります。
そのような場合、不動産管理会社に業務を委託する「管理委託サービス」を活用すると良いでしょう。
本記事では、委託管理とはどのようなものなのか、自主管理との違いや失敗しない管理業者の選び方などについてご紹介します。
自主管理とは
不動産の管理には、下記のような業務が含まれます。
- 入居者の募集
- 賃貸借契約の締結
- 家賃の入金管理
- 設備の修復
- クレーム対応
- 退去時の立会い
- 退去後の部屋の清掃（原状回復）
自主管理とは、これらの業務を不動産管理会社に依頼せず、オーナー自らが管理することを指します。
しかし、植栽のお手入れやエレベーターの点検といった、特定の技術や資格が必要な作業は専門業者に依頼する必要があります。
自主管理のメリット
不動産を自分で管理することで、不動産管理会社に支払う手数料を抑えることができます。
一般的に不動産管理会社に支払う手数料の相場は賃料の5%程度であることが多いです。
そのため、入居者が多くなるほど管理会社に支払う金額が多くなります。
自主管理を行うことで、入居者数に関わらず手数料への支払いが発生しない点はメリットと言えます。
自主管理の注意点
一方、不動産の管理には先述のようにさまざまな業務が含まれているため、それらをオーナーだけで行うには多くの手間と時間が必要になります。
なかには急いで対応しなければならないトラブルも含まれており、オーナーは365日、いつでも対応する義務があることから、自分の時間を確保できないことがあります。
そのため、自主管理はオーナーに負担がかかるという点には注意が必要です。
委託管理とは
委託管理とは、不動産の管理・運営を不動産管理会社に依頼することを指します。
自主管理はオーナーがすべての作業を行いますが毎日作業をするため、規模が大きい不動産を所有していると大変な作業になります。
それらの作業を不動産管理会社に依頼することで、オーナーの負担を減らすことが可能です。
また、委託管理には、すべての作業を管理会社に依頼する「全部委託」と、オーナーが一部の作業を対応する「一部委託」の2種類があります。
一部委託はオーナーが行える作業を残しておくことで、オーナーの管理に対するモチベーション低下などを防ぐことができます。
委託管理のメリット
委託管理のメリットとしては、オーナーの管理にかかる手間や時間を削減できる点が挙げられます。
管理手数料を支払う必要はありますが、オーナーの時間が確保できる点はメリットと言えます。
また、不動産によってはオーナーの住まいから遠い場所に所有していることがあります。
そのような場合でも、委託管理業者に依頼することで場所を問わず不動産を所有・管理ができる点もメリットと言えるでしょう。
委託管理の注意点
委託管理を行う際の注意点は、管理手数料が挙げられます。
一般的に賃料の5%程度の手数料が必要となるため、入居者が多いほど高額な手数料を支払います。
しかし、オーナーによっては作業時間や手間を賃料の5%で買えると考える方もいるようで、多くのオーナーが管理委託を選択しています。
それほどに不動産の管理業務は大変だということが分かります。
管理会社を選ぶポイント
こちらでは、管理会社を選ぶ際のポイントをご紹介します。
管理と仲介や販売の両サービスを提供している
管理会社によっては、マンションと入居希望者をつなぐ仲介業や販売業を併業している企業もあります。
仲介業をメインで行っている業者を選ぶと、管理がずさんだったり対応が悪かったりするため、入居者が集まりにくく、退去者が増加する可能性があります。
そのため、管理と仲介や販売の両サービスをバランスよく行っている会社を選びましょう。
実績がある
管理会社を選ぶ際、その企業の実績を確認することが重要です。
その管理会社が担当した不動産の入居率や、戸数が多いほど高い実績を持つ企業であると言えます。
一方、管理している戸数が多くても入居率が低い場合、ずさんな管理を行っている可能性があります。
複数の業者の実績を確認し、空室のリスクを避けるためにも高い実績を持つ管理会社を選びましょう。
物件の近くに事務所がある
不動産管理は、365日いつでも対応する必要があります。
管理会社の事務所が物件から遠い場合、現場に駆け付けるまでに時間がかかるため、入居者に不満が募り、退去率が上がる可能性があります。
そのため、管理会社を選ぶ際は物件の近くに事務所を構えている企業を選びましょう。
おわりに
本記事では、管理委託とは何かについて、自主管理との違いなどとあわせてご説明しました。
委託管理とは入居者の募集や賃貸借契約の締結など、不動産の管理に関する業務を不動産管理会社に委託することで、自主管理とはオーナーがすべて実施することを指します。
管理委託を行うことで手数料を支払う必要はありますが、オーナーの管理にかかる手間や作業時間を削減できるメリットがあります。
管理が大変だと感じているオーナーは、管理委託サービスを受けてみてはいかがでしょうか。